相談のながれ
ご紹介する「相談のながれ」は認知行動療法を実施した際の一般的なながれになります。(必ずしもこのながれになるわけではございません。)
認知行動療法ではなく,話すことで考えをじっくり整理していくカウンセリング方法の場合は,悩み事やクライエント様の人生の物語によって回数や期間が異なってまいります。
当相談室では認知行動療法を必ず受けて頂かなくてはならないわけではございません。初回カウンセリング時にご要望をお聞かせ下さい。また自分の悩み事に認知行動療法が適しているのか,そもそも自分に認知行動療法が合っているのかどうか,ということもご相談しながらカウンセリングを進めてまいります。
認知行動療法
Stage1 (1,2回目)
ご相談したい内容(症状,経過,成育歴,対人関係など)についてお伺いし,何が引き金で気分がつらくなるのか,問題の構造を明らかにし,今後のカウンセリングの土台を作っていきます。認知行動療法の流れもご説明いたします。
Stage2 (3,4回目)
どういう状況で問題が出やすいか,考えかたのクセ(認知),そのときにどういう対応をしてしまうのか(行動)<こころの仕組み>を一緒に考え,図にまとめていきます。そして目標を決め,どんな方法で進めていくか話し合います。並行して気分がよくなる行動も少しずつ取り組んでいきます。
Stage3 (5,6回目)
とくに問題となっている「ホットな思考」に注目し,コラム法で気分や思考をとらえる習慣をつけていただきます。
Stage4 (7~12回目)
自動思考の偏りをいっしょに検証し,修正を図っていきます。また対人関係の問題についてはアサーショントレーニングなどで改善していきます。認知を行動の変容で,問題を解決していくStageになります。
Stage5 (13,14回目)
根底にある信念(スキーマ)に働きかけ,症状と再発リスクを軽減していきます。スキーマに取り組むことはかなり負担に感じることもあります。じっくり取り組む場合(スキーマ療法)は幼少期を振り返るなど面接回数が増えます。どのように進めていくかは,そのときに話し合います。
Stage6 (15,16回目)
終結に向けて,カウンセリング全体を振り返り,身に付けていただいたスキルや変化について話し合います。再発を予防したり,再発してもスキルを役立てられるようにします。
回数は1~3週間に1回,基本的に同じ曜日・時間にお越し頂くことになります(応相談)。全10回~20回程度の面接をベースとしておりますが,ご相談内容によって前後いたしますのであらかじめご了承下さい。
<参考> 福井至・貝谷久宣(2022). こころに寄り添う 支援のための認知行動療法. 株式会社ナツメ社
なお単発でのご相談も承っております。その日あったモヤモヤした出来事をお話しにお越し下さい。ため込んだモヤモヤを吐き出すだけでもスッキリすることもあります。単発でのご利用をご希望の場合は初回のカウンセリング時にお申し出下さい。ただし,クライエント様の心の状態や環境,考え方のクセなどを把握しておくために初めは定期的にお越し頂くことをお勧めいたします。